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研究概要  (21年度~22年度)
 
 

本研究は、日本が伝統的に「知の中継地」としての役割を担っていたこと、また「知の加工貿易」に秀でていることに注目し、そうした「知の中継地」としてのアイデンティティを持つ国として日本を捉えることにより、日本研究の新たな視点を得ようとするものである。
すなわち、日本がこうした「知の中継地」の役割を果たしてきたことに着目し、日本における新しい、世界に発信できる学問体系(「知の加工貿易学」)を創出しようとするものである。
加えて、実際に、現代の文脈において、「知の加工貿易」の成果を数多く生み出し、その社会的還元を目指す。
「知の加工貿易学」とは、世界における様々な先端の知識を受容し、背後の原理を探り、受容した知識の革新および改善を行い、その成果を利用し自分たちの国作り・社会作り・地域作りに活用する、あるいは他者の同様の利用にむけて発信するという一連のプロセスを指す。

具体的には、日本による先端の文化・技術・思想・制度の受容・加工・発信のプロセスとその手法を解明すべく、日本語教育・日本文学、日本史(技術史)、地理学などからなる「文化・歴史班」と、政治学(政治理論、政治思想、国際政治学)からなる「政治・思想班」、科学技術史・軍事史・経営史などからなる「産業・技術班」という三班を配置し、さらに各計画研究班において知の受容・加工・発信のプロセス・手法を解明する。
各計画研究班での研究と併行して、各分野で意識化されていない分野間の連携を意識化・体系化する作業を総括班で行う。
以上の作業をもとに、本研究では、新しいディシプリンとしての「知の加工学」の創成の基盤づくりを目指していく。

 

 研究概要  (23年度~25年度)
 

■2011年度~2013年度 研究概要(更新)

本研究チームは、人文社会科学の立場から、日本研究と日本語教育の連携という学術的要請に応えるべく、総合的日本研究を行う。そして、その研究成果を大学院の日本研究者養成・留学生教育に資するような教育モデルの提示へとつなげたい。その際、日本が伝統的に他から受容した知をうまく「加工」し、「活用」する能力、すなわち「知の二次的加工」に秀でている点に着目する。この「知の加工」「知の加工学」の観点から、日本と他のケースを比較することにより、日本の長所や短所、今後の発展・改善の方向性など個別の課題を明らかにしつつ、他国の同様の課題にも貢献し得る普遍的な視点を確保することを目的とし、その社会還元を目指す。
 
■2011年度~2013年度 研究方法概要(更新)
基本的には研究活動と教育活動の連携を柱にしていく。2010年度より開始した大学院の総合演習「知の加工学」の教育実践を、最終的には他の同様の事例に対しても応用可能な汎用性の高い教育モデルとして提示し、発信していくことを目的とする。そのため、各研究課題に対応した4つの班(以下のA~D)を編成し、以下(1)~(6)の手順で研究課題の解明を進めていく。
(1)日本に固有の部分と、共有化が可能な部分を明らかにするため、「内から見た日本」「外から見た日本」という分析の視角と、「受容」「加工」「発信」「共有」というキーワードを設定する。
(2)日本の知の強みと弱みを各学問分野の事例で示す。
(3)事例に関しては、教育に還元するとともに、分析により、日本の知の加工の特徴と普遍性を抽出する。
(4)研究によって明らかにされた日本の知の加工の長所や短所、改善すべき点などを授業実践に還元する。
(5)教育実践の評価・モニタリングをさらに研究計画にフィードバックし、教育モデルを構築する。
(6) 他国の同様の課題に対して、問題点の共有化、方法論の協同化をはかるべく、研究成果を発信する。
 
研究課題(目的)
研究内容
研究メンバー・*海外研究協力者
1)教育モデル構築の基盤作り:事例の蓄積
 
内から見た日本研究
「歴史・文化」「政治・思想」「産業・技術」
A「内から見た日本研究」班
松永・松本・服部・施・大河原・吉岡・宮地(連携)
2)教育モデル構築の基盤作り:他国のケースとの比較
 
 
 
 
外から見た日本研究
 
 
 
 
 
B「外から見た日本研究」班
①韓国:波潟*海外研究協力者
②中国:阿部*海外研究協力者
③アメリカ:三輪・ホール
④ロシア:松井
⑤ドイツ:鏑木
⑥中東:山尾
★1)2)の統合
人文社会科学の学問の俯瞰
日本の特徴を抽出
 
C「知の加工学」班(施・服部・吉岡・学術研究員
3)教育モデルの構築
教育実践の検証・修正
D「日本研究教育モデル」班松永・学術研究員)
4)教育モデルの発信
★知の発信・共有へ
「知の加工」の手法の体系化・定式化
C+D