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 日本語教育実践者養成プログラム―専門性を基盤に学際的・総合的知識・技能の習得を―  
 
〈概要〉
 
 
 本プログラムは、比較社会文化学府(以下、本学府)が掲げる教育目標・「異なる社会文化の共生」、「学際的に問題解決に取りくむ研究者、および高度専門職業人の組織的養成」に沿い、国内外の高等教育機関の連携により、柔軟性・実践力・総合的知識を兼ね備えた日本語教育実践者を養成するための教育に取り組むものです。2007 年度より、希望者を対象に韓国・釜慶大学校人文社会科学大学(本学府の交流協定機関)における日本語教育実習を実施しています。さらに、2009 年度より福岡市内の日本語学校での日本語教育自習を始めました。
 
〈教育目標〉
 
 
 文化庁から出された「日本語教育のための教員養成について」では、以下のように、今後日本語教育の分野に求められる新しいニーズが提起されています。(参照http://www.bunka.go.jp/1kokugo/
・ 日本語ネイティブだけでなく、日本語ノンネイティブの日本語教師の養成
・ 地域社会学校教育における日本語コーディネーターの養成
・ 国語教育や英語教育、中国語教育、韓国語教育といった言語教育全般との連携や研究交流
・ 日本語教育の視点からの異文化間コミュニケーション教育・国際理解教育のあり方の探求
  以上のように、日本語教育の分野で社会的に求められる人材は専門性を基盤に、より学際的・総合的な知識・技能を有する者へと変化してきています。それに伴い、日本語教育実践者養成に関する教育内容は従来に比べ、多岐にわたる領域に変化してきていると言えます。つまり、教育・言語・文化に関わる基礎的研究領域のみならず、社会・地域・関連諸分野との連携等、新たな学際的研究領域の創出が重
要視されてきているのです。
  こういった社会的要請を踏まえた場合、当学府が提供する教育プログラムでは、以下の3 点を備えた人材を養養することを目標と考えています。
● 明確な問題意識、確かな専門知識に裏打ちされた批判意識、異質なものに対しても、柔軟に対処し得る感受性・柔軟性
●受信し考えるだけでなく、発信し行動する実践力
● 日本と社会との相互理解を推進させるための日本及び海外諸地域の社会・文化に関する総合的知識〈学際的・総合的教育内容・学際的アプローチ〉
  当学府日本語教育講座が提供する教育プログラムの特徴は、以下の2 点です。
● 専門的知識・技能のみならず、関連分野の知識・技能を学際的アプローチ・総合的教育内容により修得できる体制となっている点
●従来の人材養成の成果・蓄積を再活用することで、海外(主に韓国・中国)の高等教育機関との連携が可能であり、日本のみならず海外諸地域の社会・文化に関する総合的知識を修得できる点
〈例〉東アジア言語フォーラム(北九州言語研究会・韓国仁川大学校・上海外国語大学)の共同開催。
フォーラムでは、学生も毎年、研究報告を精力的に行っています。

  現在、卒業生の多くは国内外の大学をはじめとする日本語教育関係の職場及び民間企業等で活躍しています。今後、新たな活躍の場を創り出していくのは、学府が求める人材である「発信者」としてのあなた自身です。
(参照:日本語教育講座ホームページhttp://www.scs.kyushu-u.ac.jp/%7Enihongo/
 
〈各教員の研究テーマ・問題関心とゼミのテーマ〉
 
 
松村瑞子(まつむら・よしこ)教授
  社会言語学、対照言語学、特に意味・語用論を中心に研究を行っています。具体的には様々の言語事象に対して意味・語用論的な説明を与える研究、更に日本語と他言語の丁寧戦略の相違や男女差を社会言語学的な観点から分析しています。言語教育に役立つ言語学を目指しています。
山村ひろみ(やまむら・ひろみ)教授
  専門はスペイン語学。最近は、対象をスペイン語と系統を同じくする言語のみならず、日本語を始めとする系統も類型も異なる言語までに広げ、特に、言語と「時」の関係を人間の認知のあり方という観点から考察しています。担当の「日本語言語学」では、日本語に特徴的な言語現象を取り上げ、それを体系的に説明するにはどのような観点・枠組みが必要かを考えています。
西山猛(にしやま・たけし)准教授
  日本語と中国語の対照研究、特に指示詞・人称代名詞について研究を行っています。日本語対照言語学では日本語と中国語の対照に関するテーマを扱っています。研究調査方法論ではそれぞれのテーマに従って、例えば日本語と中国語の受け身文などの研究指導を行っています。
志水俊広(しみず・としひろ)准教授
  専門は第二言語習得論および英語教育学。特に、日本語母語話者による英語の統語構造の習得を普遍文法の枠組みで解明することや東アジアにおける英語教育に関心があります。これまで主に英語を対象として研究が進んできた第二言語習得論や言語教育学が日本語教育に対してどの程度有効であるのか、また日本語を対象とすることで新たな展開があり得るのかということを追究したいと思います。
松永典子(まつなが・のりこ)教授
  教育には教師と学習者の相互理解・信頼関係の構築が不可欠だと考える観点から、異文化間接触、異文化間コミュニケーションの視点を教育研究の中心に据えています。ゼミでは、「文化」を軸に、言語教育における異文化接触・異文化間コミュニケーションの諸問題を検討し、併せて、言語教育の実践に生かせるコミュニケーション上の方策を探っています。
 
〈授業の一例〉
 
 

総合演習(日本語教育論):
日本語言語学の基礎を学び、それを日本語教育に応用するにはどうすればよいかについて考えています。前期は日本語音声学・音韻論、後期は日本語統語論・意味論の中で、学習者にとって取り分け問題となる日本語の特徴を中心に、その指導法を考察していっています。

 
〈学生の研究動向〉
 
 
 対照言語学・社会言語学視点からの研究、教育方法論の研究、文法研究、習得研究(日本語の文法・語彙の習得、言語技能の習得)、インターアクション研究、異文化間コミュニケーション研究などを行っています。
 
〈関連する学会・研究会案内〉
 
 
 日本語教育講座の教員、学生が所属している学会・研究会には以下のようなものがあります。博士後期課程の学生を中心に、学生も活発に発表を行っています(順不同)。
「日本語教育学会」「社会言語科学会」「日本語学会」「日本中国語学会」「専門日本語教育学会」「日本語ジェンダー学会」「日本語文法学会」「日本イスパニヤ学会」「日本フランス語学会」「日本ロマンス語学会」「韓日言語文化研究会」「東アジア言語文化フォーラム」「アカデミック・ジャパニーズ研究会」「異文化間教育学会」「多文化関係学会」など。