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 経済を分析してみませんか?  
 
本学府の経済系の特色
 
 
 経済を分析する学問は、ミクロ経済学・マクロ経済学といった経済理論や、経営管理論・経営組織論といった経営学、その他にも会計学、統計学、経済地理学、マルクス経済学、財政学などなど、数多くに細分化されています。その中で、本学府における経済学系のスタッフが専門とする分野は、経済政策、経済思想、産業経済論などの歴史・現状分析といったものです。特に、日本、中国、イギリスを専門とするスタッフが揃っていますが、学生の研究対象とする国や地域を制限するものではありません。
 政策、思想、産業、歴史・現状分析などといっても、すぐにはイメージをしづらいかも知れません。簡単に説明するならば、経済学や経営学の理論そのものを研究対象として精緻化させていくのではなく、現在および過去の様々な経済・経営的な事象を、それらも用いながら分析したり、提言したりする学問なのです。ですから、経済学の理論だけではなく、政治学、歴史学、思想史、地理学などをはじめとした、多くの隣接学問分野との学際的な領域に位置して研究が行われています。
 
研究スタッフ
 
 
 経済系のスタッフは、経済構造講座と産業資料情報講座の2つに5名が属しています。これは学問分野というよりも、学内の教員組織によって分かれているので、学生の皆さんにとっての意味はありません。キャンパスは5人とも箱崎です。

関 源太郎(せき・げんたろう)教授
 主に経済学の歴史を研究しています。特に、17世紀から19 世紀のイギリスの経済学説に焦点を当て、それらの歴史的・思想史的意義を明らかにしようとしています。最近では、18 ~ 19 世紀スコットランドの貧民救済の経済思想に関心を持つ一方で、「20 世紀ブリテンの経済社会改良思想:ニュー・リベラリズムからニュー・レイバーへ」という研究プロジェクトを主宰しています。また、戦後のイギ リスの経済思想,特にイギリス労働党のリヴィジョニストについて研究しています。大学院生とは、現在「改革開放」以後の中国の経済社会について勉強しています。


三輪 宗弘(みわ・むねひろ)教授
 学問を狭い領域に限定し、自分の専門は「何何だ」という人達がいる。僕はそのような狭隘な学問のあり方には何の関心もない。「学問に境界なし」の精神で、好きな所に飛んでは他流試合で鍛えていくスタイルを取っている。自由な構想や発想が好きですが、それを裏付ける資料に関しては厳格でありたいと考えています。石油問題という視点で日米開戦経緯を研究してきました。それが膨らんでエネルギー問題全般を幅広い視点で取り組んでいます。日本や海外のアーカイブの資料を縦横無尽に駆使して、若い皆さんと知的冒険の旅を思いっきり楽しみたいと思います。(経営史、軍事史)


堀井 伸浩(ほりい・のぶひろ)准教授
 中国の産業に関する実証研究を研究室では進めています。アニメ・漫画産業、ニュースメディア産業、物流産業、再生可能エネルギー産業、航空機産業、医薬品産業などです。アプローチは産業経済論を理論的枠組みとし、国際比較(特に日中比較)を活用した実証分析を基本姿勢としています。オリジナルかつシャープな仮説を評価します。一方、私自身はエネルギー産業(特に石炭、電力)と環境産業をテーマとしています。上で挙げた産業に止まらず、新しい産業の研究を志す方の参加を歓迎します。


北澤 満(きたざわ・みつる)准教授
 専門は戦前期日本産業史・経営史です。主として、①戦前期における財閥系企業の企業間関係、②戦前期日本石炭産業史、③戦前期日本の農業教育、を対象に研究を進めてきました。今後はいずれの分野についても、戦後復興期・高度経済成長期へと対象時期を広げていく予定です。空間的にも、時間的にも、広い視野で物事をとらえたいと考えている学生に、参加して欲しいと思います。


宮地 英敏(みやち・ひでとし)准教授
 中小企業を主たる対象として、歴史分析を中心に行っています。特にこれまでは、陶磁器業を選んで研究してきましたが、最近は福岡銀行や、博多織と呼ばれる絹織物などへと、テーマを広げています。 また、長崎市沖の端島( 通称は軍艦島) にも関心があるので、そちらのデータ分析なども手掛けています。中小企業や、北部九州の経済などに興味がある学生は、是非とも顔を出してみてください。
 
大学院での目標
 
 
 皆さんが大学院へ入学する場合に、修士課程を修了して社会で働こうという学生と、博士課程へ進学してさらに学びたいという学生と、両方の学生がいると思われます。そこで、それぞれに分けて、大学院で学んで貰いたいことを簡略に述べておきます。
①修士課程修了で大学を離れる学生:
 大学の学部教育とは異なり、大学院教育では、自分でデータや資料を蒐集して、それをもとにして修士論文を書き上げる能力を涵養することが一 番に求められます。論文を書くためには、先行研究の学習と、自分のオリジナルな分析の双方が要求されるので、これを2年間かけて習得して貰い ます。それに加えて、経済に関して修士論文を書くのですから、同時に、社会に出て働くための、経済社会の「常識」も身につけて貰いたいと思っ ています。
②博士課程への進学を希望する学生:
 博士課程への進学を希望するということは、大学もしくは研究所で、研究職に就くためにさらに研究を続けることを意味します。昨今は、研究者 としての職を得るためには、学術論文、特に査読付の論文を執筆することが不可欠になっています。経済系は、人文・社会科学の中で、最もそれ が要求されます。ですから、①に書いた内容に加えて、いかに査読を通る論文を書けるか、そのトレーニングが大切になります。  
 
研究対象
 
 
 経済・経営に関する実証分析であれば、時代やテーマなど、その詳細を限定することはありません。人々が暮らしていく中では、経済活動は欠くことのできないものですから、非常に多様な研究テーマがあり得ます。そのいずれもが、分析対象となる可能性を持っています。
 しかし、現状分析にせよ、歴史分析にせよ、政策提言にせよ、論文を執筆するためには豊富なデータが必要になります。経済は実験をすることによってデータを生み出すことが困難な学問であり( シミュレーションにより分析をする経済学分野もありますが、本学府の経済系スタッフには担当はいません)、遥か昔なのか直近なのかの違いはあるにしろ、既に起こった経済的な事象に関するデータ蒐集が重要です。
 修士課程の2年間、博士課程の3年間という短い期間で、みなさんは課程修了のための論文を執筆しなければならないので、どのような研究テーマを設定するにしろ、大学院に入学した後には、それぞれのテーマを分析するために、このデータ蒐集に全力を挙げて取り組んで貰います。
 
スタッフの所属学会
 
 
 みなさんの参考のために、スタッフが所属する主な学会を列挙しておきます。「経済学史学会」「産業学会」「比較経済体制学会」「環境経済・政策学会」「九州経済学会」「社会経済史学会」「政治経済学・経済史学会」「経営史学会」「中小企業学会」「企業家研究フォーラム」「イギリス哲学会」「軍事史学会」「日本国際政治学会」etc