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九州大学大学院比較社会文化学府・研究院の公式チャンネルを開設しました。
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 たとえば「漫画」を研究したい人に  
 
 新しい研究を望む人、従来に無い研究を始めたい人、そういう人に、この大学院は研究の場を提供できます。
  例えば、「漫画」は、まだ社会的には、学問として認知されたわけではありません。しかし、そんなこととは無関係に日本の漫画は、出版界における規模、経済効果、社会的影響力等、すでに無視することのできない大きな存在となっています。また、アニメ映画ともども、海外でも高い評価を受けており、日本文化としては例外的な輸出超過分野となっています。
 それなのに肝心の日本で、本格的な研究がまだまだというのは寂しいかぎりです。誰か意欲的な学生で、真剣に研究してみたいという人はいないものでしょうか。そういう人にこの大学院は、研究の場を提供することができます。
 指導教員団には、どの分野の先生を選んでもけっこうです。何故なら、社会学、文学、言語学、作家と作品論など、自分が何を研究したいか、その研究テーマによって、組み合わせが変わってくるからです。
 いま、我々の取り組んでいる内容は次のようなものです。

阿尾安泰
 漫画には漫画の「語り方」があります。それがあるために、ごく「自然」に読まれています。その枠組みがどのような文化的条件の規定を受けているのか、いかなる権力関係を前提にしているのかなどの問題を考えていきたいと思います。

松村瑞子
 漫画に見られる現代日本語における言語とジェンダーの関わりについて(例えば男女の丁寧さのストラテジーの相違など)社会言語学的に考えていきたいと思います。

波潟 剛
 ある小説がマンガ化される際、マンガというジャンルの特性はどのように浮かび上がるのか。また、そこから小説の特性はどのように見えてくるのか。小説ないしはマンガの映画化、芝居化、ドラマ化といったケースも視野に入れながら、ジャンル間の翻訳について考えてみたい。

阿部康久
 経済地理学的観点から産業としての漫画やアニメに関心を持っています。例えば、アニメーターの仕事は、仕事単価が低く、製作過程において海外の現場に外注する場合も多いと考えられます。このように漫画・アニメ業界の産業構造と生産・販売拠点の立地や流通プロセスについて研究するのは、意義深い研究テーマだと考えます。

杉山あかし  コミックマーケット66 ではコミックマーケット準備会と共催でコミケ30 周年記念アンケート調査を実施しました。サークル参加者37,620 名、一 般参加者1,482 名、スタッフ参加者336 名という、この種の調査で今まであり得なかった規模で(というか、文化研究分野全体でも空前の)ご回答をいただきました。ここに表れた参加者像は…世の「オタク」観のいかに見当外れなことか。

 この他にも、たとえば、
①漫画を通じて日本文化の特徴をさぐる。
②女性漫画からみた男女共生学。
③ 産業としての漫画、アニメ(外国への売り方、等) を考える。
④社会学の立場からのアプローチ。
⑤アジアにおける日本漫画の受容と影響。
⑥文学研究の方法を用いた作家と作品研究。
⑦漫画で村おこし等、地域の活性化への利用。
 など、いろいろの研究テーマが考えられるでしょう。
 勿論、漫画が好き、だけでは研究者にはなれません。幅広い知識を持った、論文を書く能力のある人で、ユニークなアイデアを持つ人を歓迎します。するどい問題意識を持って、境界を超えて勉強できる ことが、この大学院の特徴の一つなのです。
 新しい学問に限らず、 従来の学問でも同じ事ですが、教員の指導は最後には関係ありません。論文をしあげるのは本人なのです。自分が何をやりたいのか、その目的意識のはっきりした人の中から、新しい時代にふさわしい、新しいテーマの研究者が育ってくることを期待します。
 オリジナルな感性を持ち、研究能力があって意欲のある人、狭い範囲に留らない研究をしたい人…私たちスタッフは、そういう人を募集いたします。