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九州大学大学院比較社会文化学府・研究院の公式チャンネルを開設しました。
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 社会学を学びたい人のために  
 
 1.本学府における「社会学」
 
 
 本学府では研究対象・方法・立場、それぞれに異なるメンバーが社会学分野に関わる研究・教育活動を行っています。各人の研究を列挙すれば、次のようになります。
◎吉岡 斉(教授):科学技術開発政策、特に原子力政策の問題を制度論的な方向から厳しく批判していく研究を中心に、社会における科学のあり方について広範に研究を展開中。最近はさらに医療について造詣を深めている。
◎三隅一百(教授):様々な社会事象を数理モデルとして分析する数理社会学、社会の実態を統計調査によって解き明かす実証研究、そして地域社会の問題と取り組む都市社会学といった分野の研究を精力的に推進中。
◎杉山あかし(准教授):情報化、メディア、ネットワーク、大衆文化といった問題についての批判社会学的研究、マス・コミュニケーション効果論、そして社会進化論についての批判的検討を中心とする社会理論、といったものと格闘中。
◎直野章子(准教授):カルチュラル・スタディーズ、フェミニズム。
  以上のように多様な課題をそれぞれが自由に追求しているところが本学府の特色です。
  この多様性はゼミの開講についても反映されています。本学府では教授・助教授各人がそれぞれ個人でゼミを開講しているのと共に、複数教員によって運営される総合演習というものが開講されていますが、社会学と関わりのある総合演習は一つではありません。
  制度論的な議論が中心の吉岡は社会構造論総合演習に主に参加し、歴史学の教員と共に活動しております。
  他方、三隅と杉山、直野は、共同で社会学総合演習を実施しております。ここではオーソドックスな社会学分野については主に三隅が、葛藤理論や文化的再生産論、イデオロギー論、あるいは現象学的社会学やアイデンティティー論といったクリティカルな社会学分野については主に杉山が議論し、直野はカルチュラル・スタディーズとフェミニズムについて議論しております。
 
 2. 学生は何を、どうやって学ぶことができるのか
 
 
 学生は吉岡・三隅・杉山・直野がそれぞれ開講するゼミと、総合演習において社会学関係の教育訓練を受けることができます。また、研究課題に応じて社会学分野以外のゼミにも出席することになります。
  本学府では指導教員団制度をとっていますので、指導教員は3人程度いることになります。全員を社会学系の教員とすることができれば、関係の深い隣接分野の教員に加わってもらうこともできます。
  調査研究方法論については、三隅・杉山・直野は文化人類学の教員と共同で社会調査方法論演習を開講しており、アンケート調査、内容分析、フィールドワークなどについて学ぶことができます。このゼミの他にもいくつか社会調査士制度に対応した科目を開講していますので、本学府で専門社会調査士資格を取得することができます。(ただし学部で社会調査士を取得していない場合は、同時にいくつかの
学部科目を履修する必要があります。)
  修士論文・博士論文の作成にあたっては個別に個人指導を受ける事になります。
 
 3.最後に――社会学総合演習のことなど
 
 
  学際的な研究は既存のディシプリンを無視して成立することはできません。むしろ学際を目指せばこそ、よりしっかりした足場を持ちたいものです。そうした足場として社会学を志したい諸君は、ぜひ「社会学総合演習」に参加し、社会学の理論と方法論に磨きをかけてください。「社会学総合演習」では、文献講読や研究発表を通して社会学の基礎固めを行っています。しかしこのゼミの本来の目的は、社会学を志す教員・院生が集い、互いに対等な立場で議論し切磋琢磨することです。したがってこのゼミから何が得られるかは、皆さんの日頃の努力と積極的な議論への参加にかかっています。
「社会学総合演習」以外にも社会学関連のスタッフが個別に開講しているゼミがあります。また正規の科目とは別に、社会学を深めるチャンスがいろいろあります。例えば箱崎キャンパスや近辺の諸大学の先生方・院生諸君と一緒に定期的に開催している「社会学合同ゼミ」、九大出身者を中心とした「社会分析学会」の定例大会、数理・計量に関心のある研究者が集う「数理社会学フォーラム」等々。もちろん目標は世界としても、まずはこれらの研究会やネットワークを活用して、貪欲に自らの社会学を展開されることを希望します。