img_2787.jpg 83c8389839381e838c83o83m839381e83v838a83a20048.jpg 200794n28c8e92b28db883v838a83a81e838c83o83m839320025.jpg

現在興味を持っていること

イラクにおける紛争とネーション・ビルディング

2003年のイラク戦争と、その後に発生した紛争を経て、イラクの国民はどのように規定されるようになったのだろうか。紛争や体制転換によって生じた政治言動は、その後のネーションのあり方にいかなる影響を及ぼすのだろうか。現在は、イラク戦争後のネーションの再編を、上からの国民統合、知識人やエリートによる様々な言説、そしてそれらの受け手となる国民の主体性という3つの側面から分析していきたい。上からの国民統合政策については、旧バアス党体制と新体制の学校教科書を比較分析することによって、明らかにしていきたい。また、こうした政策の受け手となる国民の主体性については、世論調査を通して分析することを考えている。


つい最近までの仕事

イラクにおける紛争と国家建設、そしてポリティクス

ポスト・コンフリクト期イラクにおいて、国家やその機構はどのように再建されるのだろうか。この問題について、これまで研究してきたイスラーム主義政党の歴史的変容過程を踏まえ、戦後イラクの政党政治、選挙分析などを通じたイスラーム主義政党の政権運営メカニズム、治安問題、経済問題、国民和解問題などの諸側面に着目し、戦後イラクの国家建設を包括的に分析することをめざした。

博士論文で取り組んだこと

イラクのイスラーム主義運動の政治史

イラクでは、2003年のイラク戦争によって、30年以上も権威主義政権を維持してきたサッダーム・フセイン政権が崩壊し、それまでイラク国外に亡命活動を余儀なくされてきたイスラーム主義勢力が、2005年の選挙をて政権を掌握しました。ところが、イラクの新体制を担うことになったイスラーム主義政党が、過去半世紀にどのような活動を展開し、いかなる思想を発展させてきたかについては、ほとんど分かっていなかった。地下活動において刊行されたパンフレットやリーフレット、新聞に加え、関係者へのインタヴューを通して、イラク・イスラーム主義勢力の半世紀を明らかにしようとした。